星に願いを

星に願いを

ぼくにとってクルスは交わりを意味する。何かと何かが交わることから新しい価値は創造される。天と地、過去と現在、東と西、人と人、モノとモノ、あらゆるモノゴトは交わりによって新たな価値が生まれるのだという考えを表したもの。見る人にとっては十字架を感じるであろうこの作品は、多様性と変化を示している。創造への祈りの作品と言える。もちろん、祈りの象徴であってもよくて解釈は見る人の自由だ。背景に潜む星の文様は、千年前から伝わる占星術に描かれていたものであり、星に願いを捧げることは、太古も今も変わらない祈りの姿であり、未来も変わらないだろう。

青き祈りの記憶。
1,000年前の人々も、今のぼくたちも、そして1,000年後の人たちも、きっと星を仰ぎ、誰かのためにその尊い祈りを捧げるのだ。

2018年1月
唐紙師トトアキヒコ

星に願いを