ミズハ
点描とたらし込みを融合させ自らの指で数千回数万回と染めていく独自の技法「しふく刷り」から生まれる深淵な青い唐紙作品は、八百万の神様や精霊と共に手がけた詩情が宿るスピリチュアルな「トトブルー」と呼ばれています。
不連続の連続…
一見バラバラに感じる不揃いさも繰り返される動きの連続により、やがて大局的にはリズムを生みゆく美しさがそこには宿ります。
不揃いの美、陰影の美、余白の美…、陰影のゆらぎ、面影、気配…これらは日本の美意識そのものであり、不揃いの美に宿る気配を纏う唐紙こそが、ぼくが求める最上の唐紙の美であり、この唐紙には、吉祥を呼ぶ舞鶴と、やがて龍になる神さまの使いである神亀が写しとられております。
天空へと舞う鶴と共に人々の願いを叶え、心の安寧と世界平和を見守るというメッセージが込められた作品です。
2023年8月
唐紙師トトアキヒコ