星に願いを/季風の道

星に願いを/季風の道

ぞくぞくするほどに美しい。
一見、相反する静と動が渾然一体となったひとつの世界。
実物じゃないとわからないし、見えも感じもしないだろうけどいろんな挑戦が刻まれている、この唐紙には。
四季や天地左右や順列やルール、モノゴトの基準や見方、型への慣習を完全に飛び越えた型破りな作品は、正に、ぼくにふさわしいものとなった。

唐紙は、やればやるほどに、のど元に精神性をつきつけられます。
単なる紙ではありません。カミ宿る紙であると、ぼくは思うのです。
ぼくが目指した未完の美ともいえる気配ある唐紙の世界は、陰影やゆらぎとともに見る人の心の光で完成します。

そこにはないのだけど、在る…の、ようなもの

技術や作為を超えたとこにある何かに触れたいと思う毎日です。
そのチカラを得るがために己と戦い続け、毎日唐紙に身も心も投げ出して祈るばかりです。

そうやって、人々の心の平穏と幸せ…世界が平和であることを祈り生まれた唐紙がこの青と白の世界なのです。(トトアキヒコ)

A面は、トトブルーの泉から溢れるコスモ、星ニ願イヲ。
B面は、静寂なるカオス渦巻く螺旋の白い森、季風ノ道。

星に願いを/季風の道 │ 慈照寺(銀閣寺)奉納作品(2013年春)